お客様方には勿論、友人たちにもお知らせする間もなく救急病棟へ即入院となって一ヶ月。
全国で2万人程に発症している重症筋無力症となり、夏に発病していたものの、東京公演も含め穴を開けられないとの思いでステージに立っていました。 病床で知ったパリのテロによって、私の耳に母(加藤ハツ館長)が遺したある言葉が巡り、繰り返し響き続けました。
フランスには、シャンソンを通じて日仏文化交流をして来た私たちの大切な友人たちが沢山います。
フランス人だけでなく、イスラム教徒のアーティストも・・・。 その彼らの胸中を思い、更にこれから先の世界がどうなるのであろうという不安ばかりが募りました。
バタクラン劇場では著名なシャンソン歌手=アンヌ・ジルベストルの孫バティスト・シュヴローが24歳の若い命を落としました。 1月のシャルリー・エブド事件の時に、既にこうしたことは予測されていいたにも関わらず・・・。
政治は対立物を統一する。
音楽は対立物を調和させる。
政治は外科手術の手法で幹部を切り去るが、音楽は漢方薬の手法であるものをそのまま内在させたまま、時を経て治癒させる
歌の力はとても大きなものです。 でも、その力を結集するのには時間が必要です。 そう考えて、私たちは一刻も早く立ち上がり行動を起こし、彼の地の友人たちと共に、平和への道を歩み始める必要性を痛感しました。
病床で(生まれて初めてピアノの前でなく)追悼歌を書きました。 それを知らせたところ、即刻フランス人アーティストたちから連幕のメッセージがとどきました。 故・加藤ハツ館長の遺訓となった言葉に、共感・共鳴してくれている事を知り、国境と言葉を越えて人と人の心は結ばれる事を再確認しました。
歌い手には、平和を願う歌を歌う義務がある。 何故なら、平和でなければ文化は育たないから。
私たちは追悼歌を日本人が歌い、フランス人たちからのメッセージとコラボレーションさせたCDを制作し、併せて募金を志のある方々にお願いし、楽譜と共にフランスへ贈りたいと思っています。
募金をして下さった方にも、CDは後日差し上げます。 ぜひお力添え下さる様お願い申し上げます。
なお、日仏両国とも、楽譜はご希望の方々に無料で差し上げます。 (送料着払いのみご負担下さい) 募金については、郵便振替用紙(赤色:振込手数料不要)にて一口2,000円で(何口でも結構です) ご協力頂ければ幸甚です。
郵便局:00850-7-184711 加入者:パリ同時多発テロ犠牲者追悼募金会
CDと募金はパリに本部のあるAlliance Francophone(世界108ヶ国に会員を有するフランス語圏協会)を通じてSACEM(フランス音楽著作権団体)に寄贈しています。
日仏シャンソン協会日本支局長 加藤修滋
楽譜をご希望の方は、下記よりお申込下さい。
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