シャンソンとは・・・・ |
ひとことで言えば、フランス語で「歌」。物の本に書かれている“シャンソンはフランスの歌謡曲”という表現は当たっていません。民謡からオペレッタ、更にはロック・ラップまでフランス語の詞のついた楽曲はシャンソンと称されます。例えばアルゼンチンのA.カブラルが作った「誰も私の悩みを知らない」(注:日本ではペルーの曲・・・・・・と紹介する人がいますが誤りです。)は、M.リヴゴーシュがフランス語を書き、エディット・ピアフの代表的なシャンソンのひとつ「ラ・フール」(群衆)となりました。
シャンソンほど、多種多様な様式を持つ音楽はありません。内容的にも、いくつものカテゴリーがあり、こうした分類だけで1冊の本となる程ですが、概略的に以下まとめました。
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シャンソン・リテレール
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作詞家ではなく、詩人の作品に曲をつけた文学的シャンソン。セーヌ川左岸の「カヴォー」等シャンソン・ライブで好まれる傾向にあります。現存する最高のシャンソン・リテレール歌手は、フランセスカ・ソルヴィルでしょう。「枯葉」「ミラボー橋」等、日本人におなじみの曲もたくさんあります。
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シャンソン・ファンテジスト
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トレネ、モンタン、アズナブール等の歌手の歌う(才気とエスプリに満ちた)自由自在に空想の世界に誘う楽曲を指します。「ラ・メール」「ブン」「声のない恋」といった名曲が知られています。
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シャンソン・レアリスト
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現実的シャンソンと記され、恋をテーマに、ドラマティックに歌うものが多いようです。ダミア・フレール、ピア・コロンボ、エディット・ピアフ等の、日本人にも良く知られた曲が多く存在し、「暗い日曜日」「モンデュー」「人生は過ぎ行く」「愛の賛歌」等が分類されます。
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シャンソン・サンチマルタン
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リナ・ケッティーやリュシエンヌ・ボワイエのヒット曲「待ちましょう」「聞かせてよ愛の言葉を」「私の心はヴァイオリン」等、これもおなじみの曲がたくさんあります。
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シャンソン・アンガージュ
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反体制的内容のシャンソンで、反戦歌が大半です。「ゲッティンゲン」「愛しかない時」「兵隊が戦争に行く時」等、他のカテゴリーに分類される歌手も、必ずといっていい程、このジャンルの作品を歌うところが日本との大きな違いでしょう。
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シャンソン・ポピュレール
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民衆の歌というだけでなく、単にポピュラー・ソングすべてを加える事もあり、最も大ざっぱなカテゴリーです。前者には「青色のジャヴァ」「モン・パリ」、後者には「愛のメロディー」「サン・トワ・マミー」等があります。
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シャンソン・ルネッサンス |
シャンソンに変革をもたらす、新しい歌手や作品の名称で、パトリック・ブリュエル、フランソワ・フェルドマン等の他に、ベテラン歌手で新しい感覚の作品を発表し続ける、ミッシェル・フューガン、ミッシェル・サルドー、マリー・ラザロ、ヴェロニク・サンソン等も含まれます。
「バンクーバー」「ベル」「アンコール」「デカーレ」等がよく、歌唱されます。
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